フリーのことは知ってます。in Jeju , Korea

【2015/11/16】

 

11月16日 朝

 

ソウルでの夜が明け、目を覚ますと真っ暗な朝。

今の時間と外の明るさとの釣り合いがなかなか取れない。

7時を過ぎても車がライトを付けながら走っている。

 

さて、前回の続き。

 

14日 夜

 

済州島でのライブは「CITY BEAT」というサーキット型のイベントで

今回出演するGET SPACE含め全5箇所で同時開催されているもの。

DJ陣含め20組強の出演者の多くはソウル界隈から来ているらしい。

海外からの出演者はスクービードゥーのみ。

 

前の出演者は四人編成のロックンロールバンドで

みな黒を基調にしたシュッとクールな格好をしている。

一体どんな感じなんだろう、

いきなりザ・ニートビーツみたいなマージービートやり出したりして

なんて期待していたら一曲目がまさかの『仁義なき戦い』テーマ曲の

ロックンロールカバーでアガった。

そのあとの曲も瑞々しいロックサウンドでかっこよかった。

 

一人で踊り狂う女の子。

二人肩を並べて片足でリズムを取る彼氏と彼女。

壁やカウンターに寄りかかりながらドリンク片手にちょいノリする大人たち。

あるいは興味無さげに見えて実は心の奥で静かに感動している同業の人。

ライブハウスで繰り広げられるそんな多種多様な楽しみ方のひとつひとつを

ここ韓国・済州島で当たり前のように見受けられたことは

やっぱりみんな音楽が、ライブが好きなんだ

ということを改めて感じさせてくれて嬉しかった。

 

決して多いとは言えなかったお客さんたちが

自分たちのライブで踊ったり、騒いだり、

スマホを取り出して動画を撮り始めたり、

思い思いの形でなんらかの反応を示してくれること。

よくわからないけど、なんかこんな音楽初めて見た、

ナニコレ?

という感じの目をして突っ立っていたり。

 

そんな人たちの前で上手に手を抜くことができるようになったとしたら

その時はもう音楽をやめる時なんだろうなぁとこれを書きながら今思った。

こちとら恥ずかしいくらいに汗かいて全力で音を鳴らして

ふとライブ終盤で歯を食いしばりながらギターソロ弾いてるギタリストを見たら

あぁなんかもうみんな狂っちゃってんなぁ取り憑かれてんだなぁと

きっとその時は心の中でニヤニヤしていたんだろうなぁ。

 

済州島でのライブは、そんな感じでとても初々しい気持ちになった。

 

終演後、ライブに感動したと上機嫌のおじさんが

「おまえのベースはフリーみたいで最高だった。

フリーって知ってっか?レッドホットチリペッパーズの」

と肩を叩かれたのが、なんか良い思い出。

一日で良いからフリーみたいなムキムキの体になってみたいものだが

ここ数日の肉と唐辛子とニンニクの大量摂取によって

いくらかベースもムキムキ成分多めで鳴っていたのかもしれない。

なんにしろ楽しい一夜。

 

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マッコリで乾杯して、ほどほどに飲んで、

済州島名物トンコツラーメンで〆て

(歴史を感じさせる器が秀逸だった)

さぁ明日はソウルへ向かいます。

 

おやすみなさい。

 

 

という文章を、

現在11月16日午前10時22分、記す。

いくぶん饒舌になり過ぎている感否めないのは

あ、今日はライブも車の運転もないし、

こんな日ってめったにないなぁと目が覚めてから気が付いてしまったので

朝から缶ビールを一本いただいてしまっていることによるものです。

 

その辺もあわせてお楽しみください。

今晩、日本へ帰ります。