マツキタイジロウ
HANDセルフライナーノーツ⑤
【2019/8/5】
M5.「One Short Summer」
夏を待ち侘びる学生の目線にこそ日本の夏の本質が隠されている、と思う。
チャラくて軽薄な、もしくはまるで浮かれていない日々を送っていたとしてもやがて終わりゆく夏は人生の輝く時期を想起させる。
だからと言って若者の夏が全てではなく、いくつになっても求めれば青春はやってくる、ということも言っておきたい。
2010年の「何度も恋をする」でもそんなモチーフの曲をいくつか作ったが、より重みと説得力が出せたのはキャリアと年齢のなせるわざか。
演奏も歌もリズムを重視しなんだか引っかかる、妙にクセになる楽曲になった。
夏だね夏!ウェイウェイ言っております。ソロアルバムを作るなら、ジャケにはプールで決まり!
右で鳴るのはデラリバ直350T。
左はコンプ噛ませプリンストン直ストラト。
手前はストラトのネック。
’18年末の「サバイバルファンク」Rec風景。
今でこそ「ヨットロック」などと洒落た名前が付いているが80年代のAORやニューミュージックで聴かれたよそ行きに着飾ったようななんとも言えないギターの音もたまらなく好きなので音作りで再現を目指す。
全編の単音リフはストラトのハーフトーン。
そこに更ににフェイザーとディレイを施しソロを録る。「リッチ過ぎてチープに聴こえる」みたいな感じが中々出ずMix時に低音を削ってもらいなんとか雰囲気だけでも自分のイメージに近づける。
つづく