7/12のことを思い出しながら

【2021/7/27】

7/27

 

昼、曇り。

 

台風が来るという予報も

少し北側へそれたのか、

雨も朝方には止み、

今は少し晴れ間ものぞく。

 

昨晩は久々に涼しい夜

窓から入る風も心地よく、

降り始めた雨の音も

オリンピック卓球の熱戦に

ちょうどいい塩梅のBGM。

 

BGMという言葉を使うと

アナログフィッシュの

「BGM」が思い浮かぶ。

 

 

彼らと初めて新宿LOFTイベントで一緒になったのが

この曲リリースの頃で、サンプル音源をいただいた記憶。

 

さて。

 

7/25は「ベースなふたり」w/ 須長和広

 

楽しかったなぁ、と

そこを振り返るのはまた後にして

 

先日、9/4(土) モルタルレコードでの

「ナガイケジョー独演会 in 熊谷」開催の告知。

 

楽しみだなぁ、と

そこを詳しく掘り下げるのもまた後にして

 

まず途中まで書き連ねていた

7/12千葉は長柄(ながら)町、

パンとお菓子の店=VERVEさんでの

おとぎ話有馬くんライブ、にお邪魔した時のお話を。

 

(正確には、VERVEさんへ着くまでのお話、か。)

 

今日辺りにはまた新たなお知らせがある模様なので、

話の鮮度を保つためにも、ここいらで一旦アップっぷ。

 

 

 

7月12日

 

晴れ。夏空。

 

ただ前日は夕方に空が真っ黒になり

猛烈な雷雨、晴天でも油断はできない。

 

向かう先は雨が降ると大変かも、

という話だったので、念のため長靴を持参。

 

これで突然の雨で足場がぬかるんでも万全。

 

意気揚々と車を走らせてから少し経って、

傘を忘れていることに気が付いた。

 

 

行けるところにはなるべく下道で行く。

(もちろん限度はあるけど)

 

節約でもあり、多少時間がかかっても

現場までの道のりが長いと、その間に

色々な考えが脳内で浮き沈み、それが

目の前を流れる景色とふんわり混ざって

帰りはどんな気持ちでこの道を走っているだろう?

と、ぼんやり漠然と思いを巡らせていると

どんなに緊張していても、同時に楽しみでも

数時間後にはまたこの道を帰ってんだから

どうにかこうにか、なんとかなってるだろう

という気分になる。

 

(『明治のおもかげ』鶯亭金升 著 より)

 

逆に、その頃にはもう終わっちゃってんのね

という無常観もあわせて。

 

車は途中から茂原街道に入り、

いよいよ千葉の深部へと入っていく。

 

徐々に沿道の緑も濃くなり、

夏休みを先取りしている感、満載。

しかも今日月曜日だぜ、ちょっと

何してくれちゃってんの?

という、妙なテンションにもなってくる。

 

車内には、おとぎ話「Beside」が響く。

 

 

オルタナティブでパンキッシュななかにも

しっかりポップさをスパイシーに混ぜてくる

不思議な人懐っこさ、まとわりつく肌のなまあたたかさ

じんわり汗ばむ感じが、なんともこの千葉のローカルな

風景にもマッチする妙。

 

今年に入ってから西千葉cafeSTANDで

マンスリー弾き語りライブをやっている有馬くん

そのご縁で、ライブを観に行ったり、話をする機会も増え、

この日は彼のライブでちょろっと押しかけベーシストを。

 

途中、駐車場がやたらと広いコンビニで一休み

車を降りると思った以上に夏の空気、早速汗がにじむ。

 

予想よりも早く着きそうだったので、少し寄り道。

 

長柄町で検索していた寺社仏閣、第一弾。

眼蔵寺。

 

 

千葉最古の梵鐘があるということ、

ちょうど通り道に出てきたのでシメシメと立ち寄ってみる。

 

ひとけはなし。けきょけきょとホトトギスが鳴く。

 

梵鐘は網に囲われてあまり細部まで見られなかったが、

千葉最古というのだから大したものなんでしょう。

 

表に掲げられていた寺の由縁書きが

あまりこの寺に興味がなさそうな感じで、いい。

 

 

胎蔵寺から眼蔵寺への改名の由来はなんなのか。

 

再度、車を走らせ、10分ほど。

 

第二弾。笠森観音。

 

ここは着いてから、シマッタ…と思った、

というのも、規模がデカイ。じゃないか!

しっかり見るには数時間必要そう、こりゃこりゃ。

 

 

ひとまず目の前の階段を上る。

むき出しになった木の根、ウェルカム to 笠森

君が目指すべきはもっと上の方だよ、

と行っているのかどうか

とにかく悠久の時間を感じさせる。

 

 

藤岡弘、さんならここに立ち尽くして

大先輩にエイッ、と

パワーチャージに数分は費やすであろうところを

泣く泣く急ぎ足で先へ進む。

 

 

右手に鳥居、その先の左手に立派な楠。

ぽっかりと空いた穴、空洞です。

霊木・子授楠。

 

 

言い伝えによれば、その昔、

最澄が楠の霊木から菩薩を彫ったとかなんとか

その辺りが笠森観音の礎だとか。

由緒正しき、クスノキ。くぐっとけ。

 

坂を登りきった先に、立派な観音堂がそびえる。

 

 

むむ、のぼりたい。

しかし、土足厳禁。

靴はこちらでお脱ぎください

になぜか気持ちが一気に怯み、

時間もあまりなかったので

下から見上げながら拝むような形で

お楽しみはまたいつか。

 

 

 

 

来た道を戻るような形で数分車を走らせると

本日の目的地=パンと菓子 VERVEさん

 

 

一本離れた道からでも、

もう絶対あの建物だな

と察しがつく、ステキな佇まい。

 

あの場所で今日はどんな音が鳴るのだろう?

 

一刻も早く会場に着きたいような

まだもう少しこの気持ちのまま焦らしておきたいような

静かで平熱でいながら

気持ちがシュワシュワと泡立つこの時間が、とても好きだ。