冥途を読んだり、カレー食べたり。

【2019/12/13】

 12月13日

 

曇り空、空気冷たく、コートを着て歩く。

 

朝の通勤ラッシュに揉まれ、都内の撮影スタジオへ。

慣れないルートでの乗り換えだったので、

あ、この電車に乗れそう、乗っちゃおう、と思ったら

瞬時に様子の違いを察知して、女性専用車両への乗車を回避。

何事もなかったように後部車両へ。皆さん朝からお疲れ様です。

 

本日の撮影はFUNKY4揃って。

それぞれが思い思いのシャツやネクタイを選んで、

はい、今回はこんな感じです、ドン!

という現場でも見事に色合いがバラけてバランス良し。

阿吽の呼吸、なのか。

撮影は順調に進行、つつがなく終了。

またギラッとした新しい断面を切り取った感じの

いいテイクが撮れた(と思われる→これから選んでく過程)

 

 

昼前には三々五々。

帰路はまた違うルートで、こっちの方がはるかに楽だったなぁ

と駅からの道を歩きながら。

体が温まってきた頃に帰宅、

先日高松で知人の方からお土産にいただいた讃岐うどんをいただく。

美味、ごちそうさまでした。

 

昨日もまた別件で撮影。

ベースを持って映像にチラリと、

映っている、はず、ただ改めて

ベースを弾く自分の姿&形に

クネクネヒョロヒョロとしたある種の異様さを

感じたひと時。オモロい。

お知らせはまた後日に。

 

 

地理的な場所の記憶から

このスタジオは2002年「Get Up」MVを撮影した場所じゃなかったか

と思ったけれど、何も思い出せず。確証なし。

 

予定よりも早く撮影が終わったため

そのまま車を走らせ、ちょうど帰り道の途中で開催されていた

Fender忘年会にチラと出席。

すでに会場内エンタケ(宴もたけなわ)状態ではありながら、

Charさんのギターが会場内のふんわり酔いどれた空気をつんざいてく。

これライブ映像なのか?というくらい、完璧&クリアなサウンドに

わお、これだけでも来てよかったなぁ、と烏龍茶を飲み飲み。

ベースの澤田浩史さん(調べました)の

プレベの低音が会場内の空気を歪ませてた。

いくらかお酒を嗜んでらした方々はハラワタをかなりの低いとこから

ブローされたのではないかしら。気持ちいい。

キャリアの重みが音にも反映、一朝一夕にはいきませんね。

顔を合わせた友人&関係者各位にも挨拶&乾杯(ノンアル)して、

小一時間ほどで中座。

北風冷たい夜、どこからともなく集まってきた枯葉が

TOKYOの街に渦を巻く。カサカサと哀しい音立てて。

( Charsさんのギターのせいか、気持ちがブルージー)

 

先週末は岡山&高松へ。

 

 

前回のブログにも書いた通り、岡山といえば内田百間。

この旅をきっかけにまた『冥途』を読み返したり、

改めてなんかよくわかんない話ばっかだなぁ、と思いつつ

「豹」って話はカオスだし、

でもラストの「冥途」はたった5、6ページの話なのに

いつ読んでも夜霧の中で前後左右の感覚を失うような、

夜中に目が覚めて手探りで電気のスイッチを探して

えっとえっとえっと、ハイ、ここ、パチッとな、ほっ。

と、明かりがついて安息のひと時を感じてしまうような、

「お父様!」という瞬間に、なんか泣けてくるんだ、

いや、泣かないんだけど、

Candy says “I hate the quiet places、

That cause the smallest taste of what will be”

静かな場所へ行くと、

この先の何かに期待してしまうからイヤ。

The Velvet Underground「Candy Says」にも通ずる

(勝手につなげてみる)

何かふんわりとした期待と不安に包まれながら

この肉体の中に宿る何らかの、魂と呼ぶべき不確かな塊を

漠然とした感覚のままギュッと抱きしめたくなるような

あぁやっぱ今、生きてんだなぁ、うへぇ…!ってなる感じ。

 

生きてると取り急ぎ、それだけで腹が減るんだ。

ということで、一度行ってみたかったカレー屋さんへ行ってみたり、

 

Quiet Village Curry Shop

(ダルとチキンとホウレン草の三種盛り)

 

カレーを調理する音は、とても静か。

この先のカレーの味に、つい期待してしまう。

(Candyさん、ごめんね)

結果、とっても美味。

 

 

その足で近所の城下公会堂にもご挨拶。

ちょうどLOST IN TIMEの海北さんが弾き語りツアーで来ていて、

二階の「サウダーヂな夜」をチラ見。

してみたら、アレま!これ、これ、これ、この雰囲気!

一階の城下公会堂が雰囲気スバラシイことは言わずもがな、

ただよりディープなパワースポット(?)は実は二階だったのでは?

なんて直感がビシビシと。

独・演・会・を、ここでやってみたい!

という気持ちにかられ、駆られ、狩られ、KARARE。

えっと、春までにもうここの週末しか空いてないんですけど、

ここ空いてます?  はぁ、空いてる、る、る…

ということで、よし、やります、やらせてください。

と、決めました独演会。

 

 

 

20.01.13(月祝)「2020年新春!ナガイケジョー独演会 in 岡山」

[会場] 岡山・サウダーヂな夜(城下ビル2F)

17:30 OPEN / 18:00 START

[出演] ナガイケジョー

[TICKET]¥3,000 (1D代別)

予約受付フォーム→http://shiroshita.cafe/reservations/add/569

12/11(水)20:00~予約受付開始

※整理番号なし(入場は当日の来場者順となります。)

※40名様限定となります。

[INFO] 城下公会堂  TEL 086-234-5260

 

20.01.14(火)「2020年新春!ナガイケジョー独演会 in 大阪」

[会場] 大阪・谷町九丁目Cafe&Bar LGT

18:30 OPEN / 19:30 START

[出演] ナガイケジョー

[TICKET]¥3,000 (1D代別)

予約→linda@cafebar-legato.com

12/14(土)12:00~予約受付開始

※整理番号なし(入場は当日の来場者順となります。)

※35名様限定となります。

[INFO] 大阪Lgt  TEL 06-6711-0223

http://www.cafebar-legato.com/

 

 

年始恒例の大阪LGTもくっつけて。

低音で体を、その体内に宿る魂を、震わせに行きます。

お近くの方、ぜひご来場ください。

 

バンド結成25周年イヤーの2020年、

各地巡業の合間を縫って、ベースひとり旅もまだ見ぬ土地へ。

行きたい、行こう、自分次第。

 

明日はまず名古屋、明後日は大阪へ。

ツアーセミセミ&セミファイナルだよ、全員集合で。

来られる方も、来られない方も、

お手持ちのソウルだけは、

ライブハウス方面へ飛ばしていただければ幸いです。

こちらからも全方位へ向けて、鳴らし返す所存です。

 

 

12月1-2-3

【2019/12/6】

12月6日 曇り空

 

再び全国行脚へ。
岡山へ向け、バンドワゴンを走らせる。
BGMは今日もジャズ。

 

岡山へ向かう、ということで
内田百閒を読む。
ちょっと読み、瞼を閉じ、眠る。
助手席で起きていられない。
ちょっと読み、また寝る。
その繰り返しで、夜、無事に岡山着。

 

昨日、メルマガの文章とあわせて、書いていたもの。

 

12月5日 冬晴れ

 

朝、急に聴きたくなって
The Velvet Undergroundの1stを。

 

 

「Sunday Morning」のイントロが鳴った瞬間の、
全て許されていくような感覚。
雪がとけて、春の日が差し込んでくるような
冷たさと温かさが同居したあの感触は永久に不滅です。
なんてことを思いながら
“Thursday Morning”
な今日は、久しぶりにたっぷりと寝て
得体の知れない夢をいくつか見たような記憶とともに
一冬の眠りから覚めたかのようなスッキリとした目覚め。

 

一昨日夜のトークライブ終盤から
強大かつ甘美な日本酒低気圧の勢力に飲み込まれ
自身の脳内にしんしんと降り積もった雪は
記録的な深度の積雪で真っ白く記憶を凍結。
よくもこんなに降り積もったものだなぁ、と
ふた晩を経た今になって
高く築かれた雪の壁を見上げるようにして絶句し、
38歳初っ端から自戒の念を漬物石のごとく頭上に乗せて
体内からアルコールへの執着心を搾り取っては
輝ける冬の日に晒して天日干しにしています。
寒風が身にしみる。

 

日曜日のツアー東京公演は、久々の恵比寿リキッドルーム。
全23公演中の18本目。
それでもなお開演前に漂うピリッとした緊張感は、
一音目を鳴らした瞬間の響きと沸き起こる歓声に解きほぐされ
ここからの景色はこんなだったなぁ、と
こちらへと向けられたいい表情の連なりに、気持ちも高揚する。

 

大きな音とその振動の波に揺られていると
時折ふと、ここだけ切り取られた大きな水槽の中にいるような
スーッと静かな水底に落ちていくような不思議な感覚になった。
自分が今、肉体を働かせて楽器を演奏している、という感覚から乖離していくような、
とっぷりと水中に浸かって
その中を光が屈折したり、プクプクと気泡が列を作ったり、
それを見上げながら、静けさの中で体の力がすっと抜け落ちて
ただ目の前に広がる悦とした風景をじっと見つめているような感覚。

 

何回やっても、ライブは色々な感触をプレゼントしてくれる。
贈り物のような時もあるし、振り向きざまに投げつけられるような時もある。
それを取りこぼさないように受け取りながら
その重みや熱や、受け止めた時の手のヒリヒリとした痛みから
少なからず何かを吸収し(あるいは一思いに全部吐き出し)
それじゃまた次行ってみよ、と心機一転、小石がカラカラと鳴り響くみたいに
カラッポになってからまた、始めるのです。
連続した断絶、断絶の連続。

 

翌日は、独演会。
2年ぶりの渋谷は7th Floorにて。

 

前回同様、自分のアンプ=acoustic220を持ち込んだので、
音の安心感。
昼間はとんでもない豪雨で、
都内へ向かう道中DOしたものかと案じたけれど、
夜には天候落ち着き、たくさんのご来場ありがとうございました。

 

今回も色々ありましたが、結果、楽しかった。
ひとりでステージに立ち、ベース一本持って、歌ったり踊ったり、
異様な光景のようにも思いつつ、自分の表現したいことが確かにそこにある。
ひとりは弱く、儚いけど、強くもある。

 

後から聴き返すと、歌外してるなぁ、とか、演奏が早いなぁ、とか
あるけれども、ベースの音はよかった。
コロッとしつつ、ネバっともしてる。
名残惜しそうに、空気に溶けていく感じが良い。
次の予定は未決、でもまたやりましょう。

 

終演後、片付け。
駐車場から車を回し、機材搬出。
と、あれこれしているうちに時計の針は24時を回り、
12月3日。
そのまま真っ直ぐ帰ろうかと思ったけども
なんとなく都内を去るのがまだ名残惜しく
再び車を停めて、街をしばし徘徊しながら
たどり着いたラーメン屋で、トンコツ注入。
38歳初食事。いただきます、ごちそうさま。
そんなこんなを経て、
ミッシェル『ギヤ・ブルーズ』浴びながら
深夜の湾岸線を疾駆し、帰宅。

1998年に体得した感動は今も健在。
アベさんの鬼カッティングは、いつ聴いてもこの胸を切り刻む。
今なお、自分を突き動かす、ロック初期衝動。

 

「ナイフで貫いた オイラの心臓くらえよベイビー」

 

今日は岡山に着いてから、近所のスーパーで惣菜買って
部屋でモグモグ。ちょっとだけ、お酒もチビリチビリ。
心臓じゃないけど、鶏のレバー煮みたいなの、食べたな。
これで明日は安泰、岡山Crazymama 2nd Roomで、お会いしましょう。