HANDセルフライナーノーツ②

【2019/8/2】

M2.「Soul Fresher」

 

7thコードがコロコロと転がり色んな所に着地しながら進んでいく。イントロとAメロに2拍余分にキメを追加したらなんかジャジーだなぁ、と一人興奮しながらデモを打ち込む。ブルースフィーリングたっぷりの今までもやって来たような手癖ばかりの曲ながら、今までになかった感触。

 

アグレッシブなドラムパターンと2番Aメロのベースとギターのリフの緊張感漂う掛け合いはみんなでスタジオでセッションしながら作り上げた功績の一つ。

 

詞は出来るだけ響きと韻を重視しスピードが落ちないよう心がける。

デモに入れた自分の歌メロが正確さを欠き、きちんとそのまま覚えていた優秀なヴォーカリストに歌入れ時迷惑をかける。

「鼻歌じゃないんだからっ!」と自分で自分に突っ込みを入れる。

 

全編バッキングは350Tをデラリバ直で。

花と車とギター。

自然と機械と人が融合しながら圧倒的な土臭さを感じる写真。

 

左にいるのはストラト。

こちらもコンプからアンプ直。

ジェントルなヘッド。

 

大サビで足したストラトに、ピースミュージックにあった’70年代モノのフェイザーをかける。

よくエレピに掛かってるヤツ。

気持ち良くてずっと聴いていたくなる。

ギターにかけても同じ感じでトローンとなる。

 

 

「ずっと聴いてたいんだよ、おんぉ〜」を写真で表せばこんな感じ。

(お刺身、というよりわさび醤油が好きです。聞かれてませんね)

 

先日Player誌の取材でライターの方に「この曲が一番モダンですね」と言われたのは嬉しかった!

 

 

つづく

HANDセルフライナーノーツ①

【2019/8/1】

「Have A Nice Day!」発売を記念し、前作に引き続き作者自らこの作品をどこよりも誰よりも詳しく解説させて頂きます!

 

今回は普段語る機会の少ないギターを中心にレコーディングを振り返りながら少しマニアックなお話も出来たらなと。ギター好きの人はかなり、そうでもない人もそこそこ?楽しめる内容になるかな、なるといいな、なれ。

いわゆる副音声とかスピンオフ的なアレですのでアルバムを聴きながらでも通勤通学中にでも暇つぶしにでも気軽にお付き合い頂ければ幸いです。

 

 

M1.「真っ赤なノンフィクション」

 

前作「CLACKLACK」リリース後から、アフロファンクみたいな曲やってみたいなぁ、とボンヤリ思いながらアイデアだけを思い詰める日々を送る。あの巨匠、池波正太郎も真夜中の数時間にペンを握るまではその日描く事をただただ思い詰めていた、と言うくらいだから、アイデアを形にするには時間がかかるのだ。

ついに2018年の9月、思い立ってそれまで温めていたアイデアをデモにし始める。そんな中で形になった最初の曲。アフロ感のあるリフを探りながらギターを弾きロジックにリズムを打ち込んでみると11/8拍子に。我が事ながら「なんじゃこりゃ!?」と思いつつ、狙っていた所と違うが何だか得体の知れない高揚感を感じ、これはヤバいものが出来る、という手応えを感じる。

 

全編に渡るコードストロークはライヴでも同じみメインのGibson350T。1981年製。まあまあビンテージの域か。98年に手に入れたので既に20年以上の相棒。

センターブロックの無いフルアコなのにボディーが薄く、軽い、という所もお気に入り。

田島さんが持つとレスポールサイズに!

んなこたないか。

2年前のナタリーにて。

 

 

クリーン過ぎてもイメージと違うのでクリーンブースターJHSのMorning Gloryで若干歪ませ気味に。これフレデリックのギタリスト赤頭くんにおススメされてからずっと使ってる。

設定はこんな感じ。DRIVEを上げていくと音も硬くなっていく。Lowはややファットだが自然で350との相性がいい。

 

メロディーに誘われるまま出来たサビのコード進行Dm7→Em7→EbM7→Cm7→BbM7→EbM7→Bm7→E7

てのがなかなかあり得なくてお気に入り。

 

Bメロから左側で鳴り出すのは’90年製Fender Japanストラト。ピックアップをKlein社のJazzy Cat(ジョン・メイヤーのストラトを研究し開発されたそう)に変えフロントピックアップのヌケが堪らなく気持ちいい。

「あっしでござんすか」と今にも言い出しそうな、どこからどう見ても典型的なストラト。

 

 

Providenceのベルベットコンプを噛ますとミッドレンジがグッと上がるので今回はストラト+コンプが大活躍。ドリアン一発なサビ後のフレーズには長めのディレイを。

BRADIOのギタリスト聡一くんが使っているのを見て試したら凄く良くて。レコーディングには欠かせない一品。

 

 

大サビではストラトにファズとロングディレイで「混沌の中に浮かび上がる美しさ」を表現するストリングスの様なフレーズを差し込む。録音し終えコンソールに戻るとエンジニアの中村さんがポツリ「ファズの正しい使い方だと思います」。

 

アンプはFenderさんにお借りした現行’68 Custom Deluxe Reverbe。

録りマイクはゼンハイザー421、通称クジラマイク。豊かな中低域をクリアに録れる。

 

 

インプット1のBassmanチャンネルにもリバーブをかけられる仕様になっているのが現行品の素晴らしいところ。今回はBassmanチャンネルを使用。

Bassmanチャンネルは中域が豊かなのでハイ上がりな設定。弦とピックが擦れる音まで再現してくれる繊細な音。

 

 

つづく。

7月5日

【2019/7/5】

6月が終わり7月が始まった。

 

 

6/11

 

ピースミュージックへ。ニューアルバム「Have A Nice Day!」先着購入特典のライヴ音源のマスタリング。行く度に見たことない貴重なアナログ機材が無造作に置かれていて、Rec欲がムズムズしてくる。

 

photo by Soichiro Nakamura。ご満悦。

 

 

6/8

 

うむ。遡れば6月頭は岡山に始まり四国、九州へ。ラスト鹿児島から「ROCK TOWN TAKAOKA」出演のため富山県は高岡市までの移動はシビレた。場所的に中継点の舞鶴にて途中1泊。

 

夕方には到着出来たので舞鶴の街をブラブラ。想像力を掻き立てる「〜ビル」。勝手に付けさせてもらうなら「曇天ビル」。

 

赤レンガの資料館。舞鶴、なかなか素敵なところじゃないか。もっとゆっくりしてみたい。

 

6/22

 

九州から続き四星球のツアーに誘われ盛岡へ。

初めて盛岡ペルソナでやった16〜7年前の自分に、こんなに盛岡に詳しくなることを教えてやりたい。

また秋に!

 

 

6/23

 

八戸ROXXの30周年のお祝いへ。

30周年だから30曲やる、それがバンドマンの祝い方。本番前にみんなで食べた煮干しラーメンに、「お前ら本気で来いや!!」と尻を叩かれる!

 

6/29

 

ROOT&UNITED Vol.24

 

Creepy Nuts、そのステージを見るたび2人とも確実に腕を上げていてこちらも気が引き締まる。

 

 

DJ山名昇氏プロデュースのTシャツ。不可解な文字列の胸の点を谷折りすると別の文字が現れる洒落たデザイン。

 

 

7/3

 

札幌キャンペーンに便乗しお誕生日会。

 

沢山お集まり頂き感謝。日頃の行いが良いのだろう。モンブランのバースデーケーキとはニクいね。ギター1本のアコースティックライブ、楽し。

 

 

本日の1曲

 

「The Tuxedo Way」/  Tuxedo

予想も期待も裏切らない新曲。好き。

5/29

【2019/5/29】

 

5/11

 

ビバラで始まったフェスシーズン。

GW明けは神戸「COMING KOBE2019」へ。

会場は神戸空港駐車場。夏日。春だが最早夏フェス。

 

 

5/12

 

ヤンブラ関西編。

対バンは飛ぶ鳥を落とす勢いのclimbgrow。

煮えたぎるブルース、疾走するリズム。

しびれた。

 

ステージを降りるととてもナイスガイなみなさん。

 

 

松原さん募金箱。似過ぎ。

チャリティーTシャツ等ご協力頂いた募金は7月に直接太陽と虎に持って行きます!

 

 

5/15

 

アー写撮影。

 

約13年前の同志がばーちーのみーうーに揃う。

変な感じ笑。

 

 

5/18〜19

 

BRADIOの全都道府県ツアー、徳島、高松編へ。

 

聡一くんに貰った写真。

常に音に対してシビアで真面目なBRADIOの面々。会うといつも音楽への向き合い方を再確認させてもらう。

残りのツアーも頑張って!

 

 

5/23

 

KING BROTHERSと西永福に移ったJAMにて。

 

これだけ長い付き合いにも関わらず、会えば会うほど謎だらけの頼もしいバンド、キンブラ。この日もキンブラは当たり前にキンブラだった!ケイゾウ君のナショナルギターを爪弾く。

 

 

ストーンズ展へ。

 

ロニーがリハでメモったセトリが可愛い。

曲のキーまでちゃんと。

 

 

 

 

 

本日の1曲

 

「Things」/  Louis Cole

悲しみに全てを奪わせるな。

令和が始まった。

5/10

【2019/5/10】

4/20

 

四日市に新たに出来た四日市CLUB ROOTSの1周年のお祝いへ。

 

元多目的カフェ、とのことで程よい広さ。

 

久々に対バンの50回転ズも、本番では50万回転ほどしてる様子で、こちらもグッと来る。

どんな時でも声が通るダニーに背筋がピン!とさせられる。

 

 

楽屋には三重の甘味を用意して下さっていて、出演者みな喜ぶ。赤福を、スーパーで味見するオバちゃんのように手の甲に乗せて食べているバンドマンを見てキュンとする。

 

 

4/21

京都磔磔へ。

 

(Photo by 栗秋くん@清水音泉)

 

白いスーツを着て人前で歌う、という事は、普通の歌手より多くの責任を引き受ける事でもある。

それを20年以上続けた男が45年続く「蔵」にて大声で歌っていて、横にいてグッと来る。

 

 

愛されてますのん。

 

磔磔にてキャピタル梶さんと一緒に晩御飯。

梶さん相変わらずのワーカホリック。

が、話してるとなんだかシンパシーだらけで、こちらも頑張らねば!と焚きつけられっぱなし。

 

暑さ寒さの微妙な季節。

 

 

 

 

本日の1曲

 

「Golden Summer Rays」/  The Soul Immigrants

気持ちの良いギターカッティングは、職で言えばサービス業です。

4/18

【2019/4/18】

3月末は倉敷に泊まったり、

(平日の夜は駅前も静かで落ち着いた雰囲気で好き)

 

 

3月末は関門海峡を渡ったり、

(古い機材車では最後の九州)

 

 

ラーメン食べたり。

(赤のれん節ちゃん)

 

散り行くものとねばるもの。

どちらも美しい。

 

 

こういうのに付き合わされちゃうことあるね。

 

 

本日の1枚

「Love,Loss,and Autotune」/  Swamp Dogg

スワンプドッグとオートチューン。クラシックソウルファンには「何事か!」と怒られそうだが気持ち良くて好き。エレクトリック時代のマディーウォーターズのような潔い料理のされっぷり。

4/3

【2019/4/3】

3月は前半ずっとレコーディング。

 

起きてから寝るまでスタジオでも自宅でもずっと作業してたレコーディング期間。なかなかハードな3月。

 

 

アンプをフェンダーに借りる。

これまでになく繊細な音が沢山録れる。

 

 

70年代中期のフェイザー。

聴いたことあるあの音。

(ピースミュージック所蔵)

 

タッチワウ。

出番多し。

(ピースミュージック所蔵)

 

ちょっと一服。

ハートマーク嬉しい。

 

 

もう一服。

イチゴの季節。

 

 

心のポエム。

ツアーの移動先でとめどなく溢れる。

 

 

本日の1枚

「THE ANYMAL」/  Suchmos

音とか曲がって事じゃなく、純粋なまでにバンドの欲求に忠実な精神性が強烈にロックミュージシャンらしくて、70年代前半のストーンズメンバーの佇まいを思い出してしまった。

2/26

【2019/2/26】

2/3

 

有楽町はヒューリックホールにてツアーファイナル。

 

特大バックドロップも準備完了。

元映画館のためシートも映画館仕様。ドリンクホルダーや傘かけも有り、ついでに飲食可。だがジャンプは禁止。

 

 

リハまでの空き時間、スウィーツ。渋川モンブラン。

 

 

過去のスーツを展示。

右から2番目、2004年「パレード」の時期に着ていたテカリスーツ。トルソーに着せると何故かベルボトムに見える。

 

 

MCを務めて頂いた清野茂樹さんと。

プロレスや格闘技の実況アナウンサーとしてもバリバリ活動されており、袖で聴いていてもその絶妙な熱さと丁寧さに胸が熱くなる。

 

 

2/6〜

 

新曲群のアレンジ作業。

2コーラスほどのデモをもとに、まず頭から終わりまでの構成を作りスタジオでみんなに提示。そこから細かい部分をどう演奏していくか(歌っていくか)、今まで見たことない景色が見えるまで時間の許す限り試しながら決め込んで行く根気と集中力の必要な作業を延々と繰り返す。

 

 

2/17

 

名古屋はADAMatに誘われ伏見JAMMIN’へ。

ADAMatこと玉田くんは元々浜松でイベンターをやっていて独立後のスクービーは静岡県での公演で数年かなりお世話になっていた。色んな逸話と飲むと面白くなり過ぎる、とだけ明かしておこう。

 

こんな再会の仕方もミュージシャン冥利に尽きる。
(3月もあと3本あるのでこのくらいで)

 

 

2/23

 

アナログフィッシュ結成20周年2マンシリーズに誘われ新代田FEVERへ。

毎年色んなフェスやイベントでご一緒するが、ガチ2マンは久々。何となくのモードも分かったつもりではいたがやはり、ジックリ堪能させてもらうとアナログの底力というか、音楽への純粋な愛というか探究心というか、(言えば言うほど安っぽい言葉になっちゃうけど)、そんな、同業者としての愛すべき良心みたいなものを常に純粋培養していることを目の当たりにさせられて、グッと来っぱなしだった。

「トラウマティックガール」のカバーもアナログ味で最高でした!
出来ればコンスタントに対バンしたいス。

 

 

2/25〜

 

14枚目のオリジナルアルバム、レコーディングスタート。

 

 

本日の1曲

 

「ここにしかないって言って」/ ものんくる
上手に言わなきゃならない事が、世の中には沢山ある。頑張ってそれを考えるのだ。

2/1

【2019/2/1】

1/18

 

岡山前ノリ。

 

岡山といえば成田屋。

安心の夜。

 

パンパンに入ったMama2は暑い。

そして気持ちいい。

岡山はMama2や城下公会堂、hoshiotoのおかげでとても居心地の良い土地になっている。

安心の岡山、ありがとう。

 

 

1/19

 

高松へ。

 

瀬戸大橋を渡る時に出会えるキャラ。

ひねらなくていいことが世の中には沢山ある。

 

GOING UNDER GROUNDと元映画館の高松DIMEにてワンマン2本立て。

久々に浴びたゴーイング、やっぱりキャリアのあるバンドのパフォーマンスは説得力が違う。ぐっとくる。

打ち上げでは、それぞれが良い意味で話題のマウントを取り合う様子を眺めながらチビチビやる。

こちらもやはり説得力が違う。

 

 

1/26

 

仙台へ。

 

本番日、朝目覚め外を見ると真っ白。初雪であせるが、午後には晴れて雪も溶ける。

enn 2ndは1年以上開いたがフロアの熱さは素晴らしかった。

男の人がカッコよく乗ってる様子をステージから見るといつもに増してグッとくる。

 

 

1/27

 

宇都宮「Red Generation」へ。

 

リハ後コーヒーが飲みたくて、ブラブラしてたら素敵なお店発見。

 

 

レコードも買ったり。

70年代の録音だが、帰って聴いたら音が良くてビックリ。長谷川きよしさん作曲のB面がステキ。

 

酔っ払ったり、かっとしたりする事はあるが、その勢いでつい「取り返しのつかない事」をしてしまわないよう、プロとして気を引き締め直した夜でした。

 

 

本日の1曲

「まぼろしの人」/  茶木みやこ

これも宇都宮にて。

石坂浩二もいいが古谷一行も好き。

2019年始まる

【2019/1/16】

  1. 1/16

 

2019年が始まる。

 

年末を少し振り返れば

 

クアトロマンスリーシリーズ。UNISON SQUARE GARDENと。高性能かつ日本人の情緒を沢山詰め込んだパフォーマンスと楽曲。カバーしてみたが、やはり本人達がユニゾンのプロだとまざまざと見せつけられる。

 

 

久しぶりのプリプロ。

感じが良すぎて1曲完成。

それが「サバイバルファンク」。

 

 

弾き語るコヤマさんをステージ袖より。

新宿紀伊国屋にて「日常音活」のイベント。

プロデュースしたBlumenの初ライブ。

本番はさすがみんなプロ。

今までで一番いい出来に。

 

 

昨年に続き年末のMOTION BLUE YOKOHAMAリクエストライブ。

演者も楽しめる素敵な夜。

またやりたい。

 

 

2018年最後のライブは下北沢Queにて。

スーツを間違えてる人がいます。左。

 

 

年が明けて最初の仕事。

アコースティックギター録音。

人様の曲にギターで色付けしていくのはやはり楽しい。

 

 

そして年明け最初のライブは恒例の札幌から。

ライブ当日朝、狸小路の老舗和菓子屋新倉屋にてナポリタン。懐かしさがよりおいしくさせる。

 

 

ペニーレーン24より新年祝いの大吟醸を頂く。

マスも素敵です。

 

 

てなわけで本年もよろしく!

 

 

本日の1曲

「アレ」/斉藤和義

和義さん働くなぁ。80年代のテクノポップみたいなリズムと効果的に重なるギターが気持ちいい。やっぱ「アレ」は大事だよな。