教室の隅で、何聴いてたかな?

【2019/8/21】

8月20日

 

曇り、雨がぱらついたかと思えば

突如晴れ間も、日中どちらかといえば晴れ間が優勢。

 

夕方、遠くの空が真っ暗に。

あちらさん、ゲリラ豪雨だな、と見込んだ先は茨城方面。

千葉にも強い雨、短い時間。

止んだのちは、涼しい風。夏の終わりが見えてきた、か。

 

本日も夜、個人練少々。

お一人様ベース、うん、この感じだ。

 

スタジオに向かう車内で、ひかりのなかに『放課後大戦争』、聴く。

先日RIJFで知人のヘアメイクさん通してご紹介&音源いただいた高校生バンド、

(ちなみにこちらのヘアメイクさんにヘアメイクをしていただいたことはない)

この瑞々しい言葉たちが、十代のリアルな日常なのだなぁ

胸キュンだね、「舞台裏」と言う曲がパンクスピリット全開でグッときました

「教室の隅、ひとりサカナモンを聴いていた」という歌詞が出てきて

誰か教室の隅でスクービーを聴いていた、って歌ってくんないかなー(切実)

 

ちなみに、先日大阪にて開催されたフェンダーワークショップ、

9月開催分では、SAKANAMONの森野くん&androp前田くんもゲスト参加

というニュースをちょうど今日いただいていたところ。

ご縁がありますね。(これを機に、よろしくDOぞ!)

私も9/21(土)にイケベ楽器秋葉原店の回に参加します。

千葉から近いので嬉しい、

いやいや、再度のお声がけ、光栄です。

DOぞよろしくお願いします。

 

さて、連日のブログ更新、なるのか。

今回は何を書きましょう。

 

ちょうど今、日付が変わった時間帯。

網戸越しに、柔らかな夜の風は涼やか。

虫の鳴き声も聞こえない、とても静かな夜。

 

最後の一杯に口をつけたところ、

「ねぇマスター、あの曲かけてよ」

 

ってな塩梅で聴きたくなるのは

M10.「Summer In My Life」。

 

あなたのベースのいいところはどこですか?

と、もし問われることがあれば(なくていいのですが)

うーん、なんか、ねっとりしてるとこ。

と答えたい欲が私にはあるのですが、

それってとても伝わりづらい&求められてるかDOかわからない

ただ自分の中ではどんな曲の中にも

夏になると欲しくなるオクラ的ネバネバ系食材のごとくに

かき混ぜて箸を持ち上げると、ネバーッと糸を引くような

あの粘り気が、を、楽曲のどこかに散らすことができると

ひとつ達成感。あぁとても好きな感じになったな、と。

 

で、この曲「Summer In My Life」に関して言うと、

イントロ、勇み足で始まる ”デデ”ってベース音から、

曲がエンディング迎えるまで、ずっと糸引いてるんです(個人的見解)。

今にも空気の中に溶けてしまいそうな透明な糸が

辛うじて繋がって繋がって、セミオトコ(山田涼介くん)

僕はあと四日しか生きられないんだ、

あ、僕いま、四日しか、って言ったよね?

みたいな、まぁこれはドラマの中のお話なのですが

終わることを知りながら、

終わってしまうまでの間

終わりのない自分の中の感性を、

終わらせてしまうなんて嘘だろ?

だんだん話がこじれてきてますが

この曲ホントに、エンドレスで聴いてられる。

 

リハの時、そしてREC時には特にそんなつもりはなく

いわゆる”Hi”リズム的、よくある感じの、いい感じの、

スウィート・ソウル・ナンバー。

 

ただそれが、やはりスタジオ内で戦わせた、戦わせてきた

全10曲分の葛藤が、その時々の魂のカットが、

(この曲は曲順通り、一番最後に、もう時間ない!と言う状況で合わせてた)

地を這うように蠢くバンド24年分の熱波を伴って

何かをテープに(否、現代的コンピューターに)焼き付けたのでありました。

 

不思議なのは、REC時の勢いでそうなってしまった

ギターやベース、ドラムのフィルなどなど、

偶発的なアレコレが全て、

結果的に歌の世界観とビタッとフィットしていること。

この辺りはもう、バンド七不思議の域。

 

事前に歌詞なんて(なんて、なんて言っちゃいけません!)

読んでなくても、リハから合わせてる雰囲気で

何となく大事な箇所、いや、大事とかそんな浅いことではない

犬の嗅覚、第六感みたいな、とりあえずこっち歩けば家に帰れるかも

漠然とした嗅覚で弾いた音符たちが、

母をたずねて三千里してきたかのごとくに

一堂に会す、幸せ過ぎる展開が待ち受けている瞬間が、あるのですね。

 

ベースの聴きどころはどことか、

野暮な話はやめましょう(とても言いたい)。

このフレーズが実は、とか(とても言いたい)、

もう涙なしでは聴けんわ、ここ(とても言いたい)。

これくらいのBPMの、ちょいメロウな曲の時、

モビーさんが、いいドラム叩くんです。(こう言うことは、言っておく)

あと、お決まりの、予測不能な、ステキなギターソロ。(こう言うことも、言っておく)

コヤマ氏の歌なしでは、全部成り立たないぜ(もう、言うしかない)

初めから終わりまで、いい具合に四者、寄り添ってますね。

はるたん、今日も可愛過ぎるー!な、おっさんずラブ状態(映画は観てません)

いよいよ誰か、教室の隅でスクービー聴いてくんないかなぁ、、、(常時募集中)

 

そういうバンドさんが、

RIJFのオーディションを勝ち抜く日を期待しつつ(してません)

地道にやってくしかない、パンクスちょっとやそっとじゃ倒れない。

 

今日はもう終わりましょう、おやすみなさい。

 

 

波形をみる、夏。

【2019/8/20】

8月19日

 

ちょい曇天、お盆を過ぎ

真夏の酷暑が手を抜いたすきに

つかの間、涼やかな風を感じた。

 

今更ながら、音源制作ソフトにて

録音したベースを切ったり貼ったり

そんな序の序の序の口な手段を

つっぱり張り手がっぷり四つな塩梅で

覚えてしまった、この右手を中心として。

 

波形を眺めてると、自分の演奏の癖もわかってきますね。

「プレベってのはさ、波形で言うと、、、」

と去年くらいかな、ウエノコウジさんがベースを波形で語り始めた時には

ちょちょちょっとすみません、ウエノさんがベースを波形で語らないでください!

と、思わず本音をこの口から滑らせてしまった私ですが、

(ご本人も、そうかそうか!笑、と納得のご様子でした)

日がなベースの波形を眺めていると、

確かに自分の演奏を波形をもって語りたくなる心情、わかってくる。

 

オルタネイトで中指&人差し指、

均等に弾いているつもりが、

あらー、綺麗に音量ばらけてますね、そうなのね。

波形ウソつかない、これが貴様の出してる音なのよ

はいDOも、ご丁寧にご教授ありがとうございます。

 

俯瞰すること、大事です。

たまには自分の演奏を波形で見てみる。

でも、海にはまだ今年一度も行けていない。

今日は先日とは違う温水プールで、流れるプールに流されてみた。

ただただ流されているだけで気持ちが良い、何も考えなくて良い

この感覚は、気の利いたドラマー&ベーシストに似た

気持ちの良いグルーヴってのはこういう感じなのかなー

なんて考えながら、私は流されたのでした。

 

さて、セルフライナーノーツの続きを。

 

M02. SOUL FRESHER

 

ちなみにここからの文章は、

8/11開催されたFENDERイベント@大阪の

帰りの新幹線内にて、ビール片手に書いていたもの。ダラダラダラ、、

 

ここ一二年ほど、ジャズの教則っぽいのやギターフレーズなんかを

黙々とライブ時の楽屋等で爪弾いてることが多いリーダーマツキ氏。

いま思い返せば、昨年の所沢「夏びらき」後に

SOIL&”PIMP”SESSIONSの秋田さんと二人で飲みにいった際、

(この「夏びらき」後の秋田さんとの飲み会は今年も開催、恒例行事になりつつあり)

「今日マツキさんと色々話しました、ジャズのことや普段の練習方法のこととか」

という旨のこと言っていて、

それは今年の「夏びらき」の現場でも話題に上っていたことだとか。

(マツキ氏が最近のメルマガに書いていたので、おそらく)

 

へー、そうでしたかぁ…となんとなく関心を寄せながら、

その日はただただ美味しい熱燗温燗のSAKEに酔っていた私、

ただいつだって音楽に真摯に向き合うひたむきな紳士であらせられる秋田氏は

 

「でもそういう姿勢って、絶対いい結果に繋がると思います」

 

その時の言葉を、この曲のデモを聞いたときに、ふと思い出した。

 

急勾配の山道を転げ落ちていくような危うさを伴ったイントロ、

そこからゴムまりのようななんらかのボール状のモノが

左右の壁にぶつかったり弾んだりしながら

とりあえず運動することをやめずにボムボムと転げてく。

道筋は複雑なようで、

おそらくそのコード進行は何らかの音楽的理論に基づいているのか

破綻することなくスリリングな展開のまま加速度を増す。

そこに強度の推進力を加えるのが、ベースのお仕事。

沈んだり浮かんだり、振り回したり、手を緩めたり。

 

(この辺で、新大阪発の新幹線は東京駅着。その後、水戸行きの特急列車に乗り換える)

 

REC時には、 Aメロのドラムとの絡みに、少々手を焼く。

基本ステディなモビ氏のドラムに、無意識にクセを強くしたがる私のベース。

合ってなくね?DOすれば合うんだろう?

と、四苦八苦しつつ、いいわ、もう、好きに弾くわ!

となった辺りで、ピタッとハマるのが、バンドあるある。

予測不能、バンド的に前代未聞の、得体の知れないグルーヴが生まれた。

 

2Aのエフェクトを効かせたギターとの掛け合いは、

BOSSのBASS SYNTHを使用。

ちょいと前に、渋谷のTSUTAYAさんでKING GNUの音源を試聴したら

ベースはシンセっぽいサウンドがかなり効果的に使われていて

ほほー、今時の低音世界ってのは、こういうテイストなんかー

と感じたインスピレーションをなんらひねることなく発揮して

だったらオレは、ここで使ってみようかな

あら、いいですね! フレッシュ!

単純明快、恋は魔法。エフェクターもある種、魔法。

ここでの効果に味をしめて

この後もシンセを多用した、という流れあります。

 

この曲は、初めは若干難易度高めの通好みの曲かなー

と思っていた節もあるのですが、

ミックス終えた段階で、ロー感から全体の質感含め、

これ実はリード曲になってもいいんじゃない?

ってくらいのパワーというのか、バンドグルーヴの蠢き

感じてます。ライブでさらに化けそうな曲。

常、前進す。

 

 

と、ありました。

 

今再び、8/19日付変わって8/20。

今日は夜、久々に個人練。

 

週末は佐々木健太郎くんとのソロライブ@四日市&大阪。

そして、翌週末には札幌での独演会。

 

練習しなきゃ、気合い入れなきゃ、

とスタジオで一人ベース弾き、イメージ高めつつ

なぜか今日は、眠気勝り、殺人なんて起こらない気がする。

眠くなってしまいました、また明日から、頑張るでしかし。

 

そういえば、この間、新代田FEVERにて

チバさんに『Have A Nice Day!』を直々に手渡した際、

「おぉ、スクービードゥー! みんな元気?」

と言うお言葉の後、ジャケを見てのチバさんの一言。

 

 

「……誰か、死んだのか?」

 

だったことをここにご報告して、

みなさん、Have A Nice Tuesday。

 

この度も長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

はい、もう寝ます。

 

JAM、あるいはスラップについての考察

【2019/8/19】

8月18日

 

本日も晴天、暑い。

風もやみ、穏やかな空。

 

今週末は各地で夏フェス、

ライジングに行けなかった夏はやっぱ寂しい&

ご近所で開催されているサマソニも気になるところ。

 

また来年以降ご縁がありますように。

ということで、こんな時は自宅でベース弾き弾き。

 

アナログフィッシュ佐々木健太郎くんと録音のやりとりを、

ここのところ密に。

来週末のライブに向け、なんとか形にすべく。

 

健太郎くんが歌とギターを入れたものに、

こちらでベースを加えてアレンジしていく作業。

音の使い方や置き方一つで、楽曲の表情が如実に変化するのが楽しい。

いや、ちょっと怖い。こんな変わるのか、、、変なことできない。

なんてお行儀よくするでもなく、変なこと、したい。

と思いながら、ずっとベース弾いてます。

 

一昨日、思いついたフレーズをイメージ通りに弾きたくて

延々繰り返し弾いていたら流石に右手が痛くなって

ありゃーこりゃアカんわ、と昨日は一日休む。

慣れない近所のプール(一応、温水)に行って一時間ほどで凍えて帰ったり(虚弱)

町内会のお祭りに行って、ビール片手に盆踊りを眺めたりしながら

とりあえず手を休ませる。

そんで今日、恐る恐るベースに触れてみたら

案外痛みもなく弾けたので、あぁ良かった

とまたずっと弾いていたら、いいテイクが録れた。

(ちなみに、痛みが出るのはよくあることなので

   あ、鼻血出ちゃった、くらいの気持ちでやってます。

   さらにちなむと、昔からよく鼻血出すタイプです)

なもんで、夕方また町内会のお祭りDay2に足を運び、

ビール片手に和太鼓のグルーヴに酔い、

プレゼント抽選会で番号呼ばれずにヤキモキしたり、

結局参加賞のティッシュをもらって帰った。

 

つまり、夏休みでもある。

そこかしこから、蝉の声。

 

というところで、『Have A Nice Day!』セルフライナーノーツ続編。

今回は、スラップについての考察。

 

というのも、先述の健太郎くんとのやりとりの中で

「やっぱジョー君はスラップで合わせてもらって…」

みたいなことをサラッと言われた時があり(リハスタで合わせてる時に)、

ほー、なんか私、そういうイメージあるのかー、と。

ここのところ確かにスラップしてること多々

最近のアルバムリード曲「Cold Dancer」&「Away」はスラップ。

と、その前に”スラップ”の説明を。

ベースを人差し指&中指のいわゆるツーフィンガーではなく、

イェーまじ最高!オッケー!みたいな時の手の形を縦から横に向けて

親指で弦を叩き、人差し指or中指で弦を引っ張り上げる

よりパーカッシブな奏法、がスラップ(あるいはチョッパー)と呼ばれるもの。

今でこそバチバチと我が右手をベースに叩きつけてる機会増えてますが、

昔はちょっと敬遠してたところもあり。

えー、だってなんかコレ、ダサくねっすか、チョッパーって…

みたいな誰しもが通りがちな思春期的反骨心の現れ。

自分のベースのルーツにはもちろんレッチリFLEA様おりますので

問答無用のバッキバキなスラップのカッコよさ、認識しつつ

でもオレ、あえてそこ通んなくていいすか?

そんな感じで、メジャー期の作品ではほぼNOスラップ。

 

変化の兆しは、2006年~07年のCHAMP RECORDS創設時。

つまり、向井秀徳さんとの「トラウマティック・ガール」REC時期。

「ROPPONGI」で、プレベをバチバチ。曲に呼ばれ。

その伏線として、ザゼンボーイズ的、向井秀徳さん的

あえてダサいことをするのがニューウェーブだろ

みたいな風潮、芳香。漂い、ひとつフッ切れたところも。

 

でもね、まだこの頃はね、おっかなびっくりみたいなね、

ところもあり。

 

その後も『SPARKLE』での「ガレキの上のジェットコースター」

なんかもありつつ、でも本格的に全編スラップ!

というのはやはり「Away」ですかね、ソロまであるし。

で、「Cold Dancer」。

ライブで演奏するのはなかなか慣れず、

親指の低音感と、パチッと弾く方の高音感とのバランス

これが決まらないと、全体が薄っぺらくなってしまう。

ので、力加減で調整、あるいはエフェクター補正。

なるべくナチュラル志向、なんとか手元で表現したい

と、これが難しい。けど、なんでも経験、実践あるのみ。

ようやく、まとまってきたかな、でもまだまだ、もっと。

 

そこへ今回の「One Short Summer」&「 Sugar」です。

やっと辿り着いた。アルバムの話まで。

どちらも今までにありそうで、なかったスラップ

細かい話をすれば、ですけども

アップ、ダウン、というものがスラップにはありまして

一般的には、親指で低音側をダウン(振り下ろす)

人差し指で高音側をアップ(引っ張り上げる=プルとも言う)

ただ「One Short Summer」デモ音源では

高音側を親指でダウンしないと間に合わないフレーズ

人力だと結構難しいやつ、はい、練習します。しました。

でもREC時、結構つまずいたな、音量感。難しく。

なので、非常に細かな部分、音の張りが若干、違ってます。

引っ張らずに、叩く。それだけの違い、ですが。

(ライブ演奏では、また違ってますので、あしからず)

 

「Sugar」では手首の返し。で、出せるリズム。その妙。

サビの弾き方、これピタッとはまると気持ちいいんです。

最近ライブで演奏して、イメージが固まってきたところ。

ウン、パパ、ウン、パパ…という、このパパ。パパ感。

感じてみてください、ほんと、一音、一ピッキング

違うだけで印象って変わってくるんです。怖い怖い。

そういうとこ、自覚しながら、弾きましょう。

大人になりたい、いや、なりたくない。

子どものままがいい、でも、それもまずい。

日々挑戦、ツアーではまた味わいも変わってくるでしょう。

 

思いつく限り書いてきたら長くなってしまった、

けども、ここでアップすることをためらうとまた

更新滞るので、この熱のまま、ドバッと、失礼します。

 

夜になっても、まだ暑い。

熱帯夜。

そう、最近久々にイエモン聴いたら

ビックリするくらい歌詞ソラで歌えんのね。

好きだったんだなー、まずボクは壊す。

 

高校受験の頃を思い出します。うーん、脱線。

グッナイ、数えきれぬ、夜を超えて

(って歌詞をノートに書き写してたなぁ…)

 

みんな昔、子どもだってね。

今もさして変わらず、か。

 

 

もう、寝よ。

 

 

 

何かが起こる予感、感。

【2019/8/10】

8月10日

 

朝から晴天。今日も暑くなりそう。

 

昨日、モーションブルーヨコハマでの「ハバナイステーション」。

アルバム収録の全10曲を生演奏、初お披露目。

ご来場のみなさん、DOもありがとう。

 

司会の清野さんも重ね重ね仰ってましたが、

初披露の、ただ一度しか味わえない緊張感

というものが、やはりあります。

 

何度練習しても、リハスタではなかなか突破できない薄皮みたいなものが

パカッとめくれるようなイメージでしょうか。

初夏のそら豆、夏の枝豆。旬の味わい。

ようやく『Have A Nice Day!』の楽曲群もライブモードに突入。

ここからフェスやイベント、そしてツアーで磨かれ

独特の味わいを深めていくことでしょう。楽しみです。

 

さて、セルフライナーノーツの続き。

 

M01. 「真っ赤なノンフィクション」

 

昨年10月にリーダーマツキ氏よりデモをもらった段階で

「今回は変拍子多いから」

と伝えられていたのですが、のっけからコレです。

 

一聴して、「へ?なにコレ、DOなってんの?」

という感覚でしたが、

 

「メロディーに誘われるまま出来たサビのコード進行Dm7→Em7→EbM7→Cm7→BbM7→EbM7→Bm7→E7

てのがなかなかあり得なくてお気に入り。」

(マツキ氏8/2ブログより引用)

 

とあるような進行も、聴いてコードを追いながら

(いわゆる耳コピ。譜面は存在しません)

徐々に仕組みがわかってくると、

あーはいはい、、、!

と複雑にほつれていた糸が

スルスルと解けて行くような心地よさを味わえるのも

マツキ氏楽曲の面白さと言えるでしょう。

 

大サビ部分はリハを重ねながら、

後になって付け足した、と思う。

その直前の一瞬ベースだけになるところは

ザ・フー辺りの60s系あるいはスタックス周辺のソウル的なルーツを踏まえた

完全手グセによるものですが、こういったビートが複雑な曲の中にあって

ある意味”王道”なキメ、いいと思います。

 

 

それとなく付けていたレコーディングメモには、この曲に関して

「ツーフィンガーで弾いたか、親指で弾いたか、どっちだったかな」

というメモとしての機能をなさないメモ書きが一行だけ書いてありました。

確かどちらも試してみて、ツーフィンガーの方がウネリが出る気がしたので

そちらで通したような気が今となってはしています。

 

ベースはいつもの74年製ジャズベ、エフェクターは何も通さず、

直のラインと、acoustic220のヘッドを経由したラインの二本の音を

エンジニアの中村宗一郎さんとその都度意見を交換し合いながら

楽曲に合う低音に落とし込んでいく、というのが今回の主な手法。

この曲もある程度の硬質さを残しながら、重たくなり過ぎず

ドラムのビートと四つに組みながらロールして行くイメージ。

 

アルバム冒頭にぴったりの、「コレから何か起こるぞ感」を

いい具合に演出していますね。

 

つづく。

 

 

最後に話変わりまして。

昨日、横浜から千葉へ深夜のドライブ。

いつものんびり下道で帰るのですが、

都内に入ってから環七を下って城南島のコンテナゾーンを経由し

東京ゲートブリッジなる巨大な橋を渡って

若洲から新木場へ抜ける道が近未来感あって好き。

さらに昨晩は元BJC照井さん率いるバンド=SIGNALSを聴きながら。

コレが独特の響き&リズム(変拍子多い)、そしてロマンチック!

奇しくも「真っ赤なノンフィクション」にも通ずる世界観で

最近のお気に入り。

9月「夏の魔物」にも同日に出演されるようなので音源と併せて

ぜひチェックしてみてください。

 

 

それでは皆さん、良い週末を!

Have A Nice Weekend!

 

 

 

ファンクは、ともしび。

【2019/8/5】

8月4日

 

晴天、暑い。

 

昼、東京からバンドワゴンを走らせ、名古屋へ。

夜、タワレコ名古屋インストア、たくさんのご来場ありがとう。

アルバム『Have A Nice Day!』リリースから5日。

みなさん既にご自由なスタイルでたくさんお聴き頂いてることと思いますが、

もっともっと聴き込んでいただきたい!

というわけで、こちらでもベーシスト的セルフライナーノーツを。

思いつくままに。

 

M.07 「サバイバルファンク」

 

変拍子、というものをさほど意識しないタチなんです、わたし。

なので、聴きながら(弾きながら)拍子を数える、ということ

特にすることなく(逆に、できない)ただそういうリフを弾く、

このフレーズの感じで弾いてれば、全体的に合うし、問題なし

って感じで、弾いてます。

だから初めてこの曲のデモ聴いた時も、あ、普通のエイト(8分)

じゃないんだな、でもリフが印象的なおもしろい曲だな、ムフフ

出されたものは文句言わずに残さず美味しくいただきます、

みたいなスタイルで。(違うかな)

というわけで、いまだにコレが何分の何なのか、特に意識することなし。

 

昨年10月に10曲入りのデモをもらって、12月にまずお試しRECしてみよ。

その段階で、まずこの曲録ってみたい、と言った時に、

コヤマさんは即同意、リーダーはちょっと謙遜気味に、

こんな変な曲だけど、大丈夫?みたいなリアクション、だったような。

結果的にこの曲を先行シングル的にリリースできたのは、良かったですね。

ネクスト・ステージ、見せられるな。と、その直感、グッジョブでした。

 

ベースの機材は、いつものFENDER ジャズベース1974年、

アンプはスタジオ(池袋のStudio Dede)にあったAMPEGのHERITAGE B-15N、

DIは、こちらもスタジオに置いてあったAGUILAR DB900。

途中2:32辺りから一瞬聴かれるブイーンと歪んだ感じになるところは

PRESCRIPTION ELECTRONICSのDEPTH CHARGE。

 

基本的なフレーズはデモ音源に沿って弾いてますが、

細かなニュアンス(スライドだったりビブラートだったり…)

あと2Bに出てくるスラップや、最後サビのフレーズの展開なんかは

自分で都度アレンジ。それくらいのバランス、ちょうどいい、かな。

 

そうそう、前作『CRACKLACK』、その前の『ensemble』辺りは

曲構成含め、マツキ氏がきっちりとデモの段階から作り込んで来ていて、

それを自分なりのテイスト加えつつも、割と崩さずそのまま表現する

という流れが続いていたので、正直こういう作り方って今時っぽいし効率いいし、

(外仕事でRECする時は大体そんな感じ、デモありきで当日そこから発展させる形)

その瞬間のヒラメキだったりノリで、WAO!最高のテイク録れたね、ってなるの

ミュージシャンシップに則ってる感じで、いいなーこういうの、プロっぽくて。

SCOOBIEもこの形でやりゃいいじゃない、と思っていた節もあるのですが、

今回この「サバイバルファンク」RECで、スタジオであーだこーだアイディア出したり、

その後、今作RECに向けて、

リハスタで四人顔突き合わせながら、アレンジ練る作業を経てみると、

やっぱバンドはこっちだな、と。トライアル&エラー=試行&錯誤(同意語)

時間かけまくって全部ボツにして、サーチ&デストロイ=イギー&ポップ(類義語)。

しょうがねぇや、コレばっかりは。バンドってそんなもんだ。効率悪い。

その効率の悪さ、に由来する、執念深さ。味わい深さ、なかなか他では味わえないです。

 

なんか、脱線。

「サバイバルファンク」、全体的にとても好みのいい低音です。

アレンジを考える時、例えばここはレッチリのフリーっぽいなとか、

ミーターズみたいなイナタイFUNK、ヘッドハンターズみたいな粘り気を持って、とか

なんとなく漠然としたイメージでフレーズを作ることってあるのですが、

サバファン(便宜上、略します)2:52辺りからのアルペジオっぽいフレーズは、

THE BACK HORN 光舟さんっぽいなコレ、と思いながら作り、弾きました。

(あくまで勝手なイメージ&リスペクトをもって)

なんか、いいところでこういうテク&エモなフレーズをぶち込んでくる、光舟さんのイメージ。

ちなみに『SPARKLE』収録の「ORANGE」イントロのベースラインは、

なんとなくヒナッチさんっぽいイメージで弾いています。

(あくまで勝手なイメージ&リスペクトをもって)

てなわけで、バクホとの9月の対バンが楽しみです。(テナーともいつか対バンしたいですね)

 

長くなってしまいました、が、サバファン、もう一つのエピソードとして。

この曲をRECしていた12月の某日に

Go!Go!Vanillasプリティ君の事故のニュースが舞い込んで来て、

正直演奏している間中、ずっとそのことが頭から離れず。

とにかく無事でいて欲しい、という願いを込めながらこの曲を弾いたこと

今となっては(プリティも徐々に回復してきているとのこと。良かった!)

そんなこともあったなーって感じに消化されてますけども、奇しくも

この曲のタイトルが「サバイバルファンク」となったことも

ただならぬ運命的な何かを感じざるを得ません、アレ?なんか大袈裟かな。

でも、バンドって奇跡なんだ、生きるための灯火、生きてて良かった、

ほんと、当たり前じゃない。

 

先日、マイ・ベースヒーロー、な方と、スタジオで音を鳴らすことが。

興奮とか、もうずっと好きでした、とか、そういう感情を伝えるのベタ。

緊張感から解放された今、もっとああしとけば、こうしとけば、あるけども

そういう時に浮かれず平常心を装おうとする自分も嫌いじゃない。

でもせめて、自分のベース弾いてもらえば良かったな、全オレが泣きます。

とにかく、すごい嬉しかった、続けてて良かった。写真撮っときゃ良かった。

一緒にやろう、その言葉、家宝にします。

けど、自分にはまずバンドがあって、なかなか難しくもあり。

改めて人と一緒に音を鳴らすことの喜び、感じざるを得ません。

“I Believe In Miracles”、ホントそれ!

またご縁がありますことを。乾杯。

 

あれ、また脱線。

ひとまず今日のところはこの辺で、おひらき。

灼熱続きかと思えば、今週からは台風続き、との説。

勘弁してください、とりあえず皆さん、安全第一で。

『Have A Nice Day!』、聴いてくださいね。

聴くのコレから、という方も、

まだまだ出会える余地があるって素晴らしい。

 

それでは皆さん、Have A Nice Day!

なるべくまたすぐ更新しますね。

 

Light My Fire…