サンクス磔磔

【2019/4/22】

4月22日

 

晴れ。暖かい。夏日のところもあったとか。

 

京都から帰る。

 

車内では河口慧海『チベット旅行記』。

ちょっと読んでは寝、運転し、またちょっと読んでは寝。

しているうちに、都内着。

そこから先の千葉までの電車内でまた読んで。

 

 

まだ序盤ですが、まずチベット行っちゃえ、って心意気がすごい。

今みたいにGoogle Mapでもあればまだ(それでも大変でしょうけども)ね。

いやはや、大したもんです。

 

あと仏の教えから、午前中にしかご飯食べちゃダメとか、そもそもご飯も麦焦がしの粉をバターで練ったものだけとか、それでよくカラダ動いたなぁ、と感心する。アラレに打たれて寒すぎて意識が朦朧としてきたから座禅組んで一晩乗り切った、的な、ホントかいな?ってエピソード満載。

個人的に、昔からチベットには大変興味があるので(大学のゼミもそんなんだった)いつか行ってみたい。なんて、思ってはいる、けども。行ったらすぐ高山病でダウンしそう。

 

 

昨日、京都磔磔。

 

コヤマシュウさんバースデーライブでもあり、磔磔祝45周年記念。

 

熱かった、久々に磔磔で失神した時の感覚が蘇った。(なので、気をつけました)

プラスワンモー、皆さんからの熱の返しも凄まじく。高まる。

磔磔40周年の五年前の同じ時期に、ちょうど通算1000本目ライブをやっているので、さて昨日が通算何本目だったのか、打ち上げの席でモビー氏が一生懸命数えていたような気もしますが、何本目だったのだろう。まだまだ、やれやれ。

打ち上げでは、水島店長&ジュニアこうじ君とも、乾杯。テキーラのボトルをちびちびいただいたりしつつ、磔磔の積み上げてきた歴史の重みにまた改めて触れた夜でもありました。

 

とりあえず、めでたき一日。ありがとうございました。

コヤマ氏弾き語りでの磔磔の歌、とても良かったですね。

 

 

 

ライブな日々

【2019/4/21】

4月21日 晴天の朝 京都にて

 

昨日、ザ50回転ズと四日市CLUB ROOTS。

岐阜ではおなじみのROOTSさんが、四日市に出店して一周年ということで、お祝い。

住宅街の中にぽつんと佇むライブハウス、元は飲食店だったとのことで、防音用に壁を四重にしたとか。楽屋も屋根裏部屋のような作りになっていて、全て手作り。そのD.I.Y.精神、お見事です。

50回転ズはいつ観てもブレなくそのサウンドや潔し。ベースもプレベの旨味ここに凝縮。よい。

またどこかでご一緒しましょう、やるんでしょう。ご来場の皆さん、駅から遠そうなとこ(車率高かったのかな)、DOもサンクスでした。

 

で、昨晩のうちにそのまま京都へ。

コンビニで買い込んだ野菜やら酒やらをおともに、ベーマガコラム書き。

まーったく何も思い浮かんでいなかったのが、じわじわとネタ膨らんできて、ウンいい感じ。

ちなみに現在発売中の5月号は、ノラ・ジョーンズ紹介しています。ぜひご一読ください。

 

 

こまめにアップしようと書いていたものが、結局溜まってしまっていたので、ここ京都から更新。今はニーナ・シモンを聴いています。

 

 

 

4月16日

 

昨日に続き、晴れ。

 

暖か、春めく、過ぎて初夏を思わせる陽気。気が早い。

休みの時こそ次の準備を。

ということでアレコレ進めたいのだが、一歩進んで二歩下がる。

新たに着手すること、いちいち慎重になり過ぎてはならない。

小さなこと、できることからコツコツと。

カラダにアタマにココロに、どっかのスジが一本でも鍛えられれば実りある一日。

 

先週末は「Young Bloods」2DAYS。

初日、ものんくる。二日目、トリプルファイヤー。

どちらも個性&魅力溢れるパフォーマンスで最高のライブでした。

刺激し高め合う、ライブハウスでのステキな出会い。

これぞ対バンイベントの醍醐味。

ご来場の皆さん、DOもありがとうございました。

 

そういえば、どちらのバンドもベーシストはジャズベ使い。

ものんくる角田くんは、シンセベースも駆使し、あぁこれこれ!という2019年的ダンサブルグルーヴを響かせる。エフェクターやアンプも、効果的&いい音で、いろいろ教わる。

かたやトリプルファイヤー山本くんは、私と同年代1974年製ジャズベ。

「どっかのキャバレーみたいなとこで古くから代々弾き継がれてきたものらしい」

というベースとのこと、なるほど生傷絶えない風格あり。

重たいファンクビートはあのベースと、彼の指先から。

ちなみに山本くんは楽器のリペアマンもやっているので、いろいろ教わる。

 

二日目の帰り道は予報通りの雨。

持ってきていた折り畳み傘を開いたら骨が一本折れていて、なんとかごまかしながら歩くもたまに強風に煽られて傘がベロンとひっくり返る。こちらは楽器も持たず(たまには機材車に置いて帰る)身軽だったため、慌てることなく次の風を待つと、またベロンと元に戻った。いつだって柔軟であることが望ましい。折り畳み傘は買い換えます。

 

 

最近のライブの思い出、メモ。

 

4/7 日比谷野音にて「MAZRIの祭」

 

穏やかな晴天、野音日和。

開演直前に会場着、ベースのサウンドチェック聞こえてきて、あ、プレベだな、コレ。好きなプレベの音だな、と思ったらやはりプレベ。アンプはSUNNかな。

大分のバンド、SIX LOUNGE。若さ溢れる、気合伝わる。噂には聞いていたが、いいバンドでした。

7月に神戸でご一緒しますね。楽しみ、太陽と虎にて。心の底からロックンロール、鳴らしましょう。

続いて、イマイアキノブ氏、ギター抱え一人で登場。

明らかに酔っている、けどギターと声、佇まい、最高にイカしてた。

野音のあのステージに、ポツンと一人。宇宙の闇に浮かぶ惑星みたい。惑わし、かき乱してくる。

後日の本人曰く、何をやったか覚えてないけど、ジョー君にあったことは憶えてる。とのことでした。

そして、THE BIRTHDAY。日比谷で浴びる、爆音。ヒリヒリする。

昼間の青空からすでにもう日は暮れて、すっかり夜。急に冷えだす野音の席で(新しくキレイになってた)流し込むビールは格別。酔っ払ってしまった、いつものことながら。

終演後、この日もライブで全てを出し切った感が表情からもひしひしと伝わってくるハルキ君と、少し立ち話。また近々会う約束してサヨナラ。

 

4/5 リキッドルームにてスパルタローカルズ。

 

先述のSIX LOUNGEは大分のバンド、ということで思い出したこと。

スパルタの解散ライブの日、私は大分でライブだったので行けなかった。

ライブを終えた後、大分のホテルのロビーで時計を眺めながら、今頃向こうも終わってんだろうなぁ、と思いを馳せた時の目の前の風景を(チェックインしてるだけの平凡な光景を)、今も憶えている。

で、また例によって調べてみた(暇なのか?)ところ、2009年9月23日は大分T.O.P.Sにてフラカン、そして竹内電気と対バンしていた。なつかしー。みんなで海援隊やったなー。バカなことばっかやってる。

ばかやろう!ってことで、スパルタローカルズ。

いつまでたっても、みなぎる切迫感。張り詰めた焦燥感。急げ急げ。でも演奏はタイト。オトナ。

スパルタ名物、全員コーラス。あれ、燃えますね。へい、わな、ひに!

こちらも終演後、楽屋でソファーに深く腰掛けたミツヒロ君と、少々座り話。

数日前の晩にテレビで見たアメトーク「釣り好き芸人」特集を観ながら、オレはずっとミツヒロ君のことが頭に浮かんでた、ということを伝えたら、ホント?オレ観てなかった、とのことでした。

 

4/3 東高円寺UFO CLUBにていろいろ。

 

久々にゆらゆら帝国 亀川千代さんのベースを聴く。一粒の空気も掴んで離さない、湿り気のあるミスティーな(そんな言葉あるのか)低音。何を弾いているのか、わからないくらい曖昧でいいのだ。存在していること、確かに空気を震わせていること。カシオメン吉兼さんのギターがギュインギュイン。ギターアンプの上には、二本、ウィスキーのボトルが置いてあった。

続いて目の前に色とりどりの配線コードが張り巡らされた謎の機器がセッティングされ、Phew。

ミキサーのツマミを妖しく鮮やかに操作して生み出される有機的なノイズと無機質なビート、その間で揺れながら、天才医師による見事な開腹手術を見ているような、なんとも異様な音楽体験をした。

締めは、DMBQ和田シンジくんがドラム務めるセッションバンド。全身筋肉みたいなビート。THIS IS 本能GET BACK。狩る獲物を見つけた肉食動物みたいだった、みんな。

 

3/31 六本木EX THEATERにて小松未可子さん。

 

お誘いを受け、そうだ、まだライブ観たことなかった、ということで満を持して。

アルバムRECで一曲参加して(2017年『Blooming Maps』)、あの曲、でも今日はたぶんやらないだろうなぁ、と勝手に思っていたらいきなり二曲目にピアノのイントロが轟いて、わお、とテンション上がった。

「Catch Me If You Jazz」

高速ジャズファンクでありながら、メロウ。そしてポップ。つまり、いい曲。

ベースの黒須さんは、音源よりロック色濃いめ、突き進む男前なアレンジで聴かせてくれてまた新鮮。聞けば、割とライブ定番曲とのことで、あらステキ。その後も怒涛のポップ&ロックな楽曲目白押しで、声優さんのライブ初体験(たぶん)、楽しい。終演後、楽屋にお邪魔、プロデューサーチームの一員であるユニゾン田淵くんとしばし立ち話。

のち、同じく観に来ていたパスピエ三澤くんとギロッポンからシブヤへ出て、軽く飲んで、誘いにつられて打ち上げに合流したら案の定深くなって、うーん帰りたくない、と後ろ髪引かれながら結局最終列車に揺られて帰りました、とさ。

 

バンドはもちろんのこと、フリーセッションでの各プレイヤー同士の探り合いやぶつかり合い&からみ合い、あるいはサポートでバックを務めているミュージシャンたちの佇まい、曲へのアプローチなんかを端から眺めているのは、おもしろい。

自分もいろいろな場所で弾くようになったからなんでしょう、へーこうするんだぁ、ほー、と感じること様々。MC中の所作とか、一サビ終わるまでベース出てこない時の過ごし方とか、ね、って話を田淵くんにしたら、ジョーさんどこ見て楽しんでんすか?と大笑いされた。誰がどこ見てるか、わからないもんです。

 

 

さて、長くなってしまいました。

京都、お昼ナウ。

本日は京都磔磔にて、祝コヤマシュウさん44歳&磔磔45周年ライブ。

何が起こるのでしょうか。何か起こるのでしょうね。楽しみましょう。

 

 

静寂とは

【2019/4/12】

4月11日

 

昨日の冷たい雨から一転し、晴天。しかし、風強い。寒い。

すっかり伸びてしまった髪がボサボサになる。切ろう。

 

過日、ちょっと時間を潰すつもりで、本屋へ。

 

ツーフロアに渡ってあらゆるジャンルの本が整然と立ち並ぶ大型書店にて、コツ、コツ、とゆっくり靴底を鳴らしながら、さも具体的な興味の対象が今眼前にあるかのごとく棚と棚の間を徘徊し、気になる本を見つけては手にとってみてパラパラとめくり、戻し、また手にとってはパラパラ、テニトッテハパラパラを繰り返している時の、この関心と無関心の狭間で揺れ動く我が知的好奇心の所在を手探りしている感覚が、なんとも心地よくて、好き。結果的に読むことはなくとも、ふーん、こんな本あるんだ、いつか読んでみよっと、の連続が私の読書体験です(つまり、あまり読んでいない)。

 

そんな、自分の中の静けさと対話する時間の中で、ふと目に飛び込んできた本の背表紙。

 

『静寂とは』

(英題 ”SILENCE : In the Age of Noise” )

 

あーはいはい、こういうの好きなタイプです、で、誰が書いてんの?

と、ここで〇〇宗□□派僧侶著、とかだとまあまあ普通な感じ(それも全然いいのですけども)

見れば著者は、アーリング・カッゲ(Erling Kagge)というノルウェーの冒険家。

南極点・北極点・エベレスト山頂という三極点に世界で初めて到達したことで有名、とのこと。

ほー冒険家とな、しかも雪山の、なんだか深そうだなー

という浅過ぎる考えから、出会いと直感は大事にするタイプ、レジへとゴーで買ってみた。

 

内容に関して端的にいえば、なんやかんやとノイズだらけの現代社会において、一度そういったものを遮断して、自分の中の静寂と向き合おうぜ、といったようなこと。

まだサラッと読んだだけなので深いとこまでの言及は避けます、ただ面白いのはこうやって偶然手にした本から得たインスパイアのようなものが、短い時間の間にザザザと寄せては返す波のごとくに、今こそこの気分が満潮を迎える時だったのですよーと言わんがごとくにあちらからもこちらからも囁きかけてくる、例えば、先述の「ふーん、こんな本あるんだ、いつか読んでみよっと」の代表格であったところの本でやっとこさ最近手にとった細野晴臣さん著『とまっていた時計がまたうごきはじめた』の中で「自分に向かっていかないと音楽はできない。(中略)大衆は不安の固まりだしね、ぼくにとっては」という箇所を読んだ時に、あ、細野さんもカッゲさんと同じようなこと考えてたんだなぁ、と音楽家と冒険家の連関に唸ってみたり、例えば、4月7日讀賣新聞朝刊で、南極大陸の”白瀬ルート”踏破を夢見て今は浅草で人力車を引く36歳男性の話が紹介されたコラムを目にして、ほーまた南極ですか、賑わってますね南極、とまだ見ぬ雪と氷の大地へと想いを馳せてみたところ、昨今一気に凍えるような冬の寒さが逆戻りしたり。

 

点と点がスーッと繋がった時に、パーッと視界が開ける感じ。イイネ。

”ノイズだらけのアナログレコード回れば本気モード” by RHYMESTER

その本気モード突入で、5500万光年離れたブラックホールの撮影に成功した、ような痛快さとともに訪れる、その存在を証明しちゃったことによって5500万光年という茫漠すぎる距離感と規模を眼の前にして畏れを抱かざるを得ない感じ、ここへきて最早自分が何を言っているのかもよくわからなくなってきている感じ、”気にしねぇトチろうと”。だってしょうがない、自分の体の65億倍の質量を持っているのだ、頭蓋の中の脳内ホールは。

 

 

今とても静か。

音楽もテレビも付けず、通り過ぎていく車の音だけが断続的に。

静けさの中に身を置くと、近しいのは耳鳴り。

耳元で鳴る音たち、この音はなんと表現すれば良いのだろう。

空気の音?

空気が鼓膜に触れる音?

内耳と外耳のハザマで揺れ動く空気たちの求愛の声?

ここ一二年DOにも気になるので去る忘月忘日、耳鼻科で検診。

聴覚は特に問題なし(ほっ)、むしろ一時よりよくなってた。

先生曰く、

気になるなら、なるべく寝る時も音楽かけたりして、静けさの中に身を置かないことですねぇ。

っていやいや、”Silence is a rhythm, too”でございます先生、置きます、置かせてください、身を、静けさの中に。

悲しい耳鳴り。それはスパルタローカルズ。

先日見たスパルタさんのライブ、良かったなぁ。ピース。

 

そうそう、ここのところ、観に行ったライブたくさん。

そこら辺のこと、次回はちょびちょびと触れようかな。

 

”バイバイサヨナラ”

大好きな「FLy」は、あの日聴けなかった。

聴けなかった、という心の静けさがまた、いいんだけども。

 

 

 

 

ちょっと思い出したりしてみた

【2019/4/10】

4月10日

 

一日中、冷たい雨。

 

東京は最高気温が10度を下回り、

夜、リハからの帰り道に表示された温度計は5度。

 

路面凍結注意、が点滅し

さすがにそりゃないだろ?

でも、灰色の空と降りしきる雨は見るからに寒々しい。

 

移動中にはデューク・エリントン楽団のオリエンタルな響きで

耳と心だけでも暖をとる作戦。

歌モノはもちろんのこと、

ホーンやコントラバス、ドラムにいたるまで

音が甘くとろけそうな味わい。ぬくもり、ともしび。

 

春らしくなったかと思えば手のひら返し、今日みたいに。

気温の行き先が定まらない昨今、桜も散ってしまうか。

 

と、思い出したこと。

私が小学校に入学した日は、雪道を歩いて行った記憶。

「こんな日に入学式を迎えたみなさんは、かくかくしかじか…」

みたいな話をされたように、幼かったなりに、うっすらぼんやりと。

 

で、過去の天気を調べてみたところ(THIS IS ネット社会!)

やはり。

 

1988年4月8日は関東甲信越で季節外れの大雪、とあった。

 

入学式はこの日か、翌9日だったはず(そこまでは調べない)。

 

そんで今思えば、翌1989年1月から平成が始まったので、

あれは昭和最後の4月のことだったのだ。

 

別に、だからDOした、というようなこと。

平成最後の4月に、思いがけない寒さに凍えながら

ほんのりと昔のことを、ちょっと思い出したりしてみた。